今日は人生初めての日だったなんて

好奇心がある限り心を文字で表すことは大切です。日記を書きます。

近所の人と友達になって

 

 

最近は近所の友達と連れだって週に一度、

決まった曜日の決まった時間に、自宅から水辺公園まで歩いている。

彼女と歩く前は我が身に鞭打つように決意して、

ひとりで歩いていた。

 

ひとりで行動するには勇気がいって、

やれ、風があるとか、やれ空の雲行きが怪しいとか理由をつけて、

つい自分に負けてしまう。

だから、週に一度はと思っても、

散歩の実行は月に一度がやっとだった。

 

自宅から水辺公園まで往復すると歩数で1万歩を越え、

時間も2時間はかかる。

やはり、実行するには多少の決意が必要だ。

 

人間というものは他人を巻き込むとそれなりの社会が発生し、

そこには責任というものもおのずと生まれる。

去年趣味の会で知り合った友人も、

ちょうど長いウォーキングがしたかったらしく、

私の誘いに快諾してくれた。

彼女は小雨でも待ち合わせ場所にやって来る。

 

今日も強い風の中、いつもの時間に歩いてきた。

小さなリュックに水筒を入れ、

水鳥や公園の木々を眺めお喋りをしながら歩く。

 

考えてみれば私の場合、

近くの友人と行動を共にすることはかつてあまりなかった。

友は皆、遠方にいてそう簡単に会うことができない。

 

そんな意味でもこんな近くに友達がいるなんて、

とても幸せなことだと思う。

その分、隣市にいる友達と会う回数が少なくなった。

 

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名物を食べるということ

 

旅をすると、どうしてもその地ならではの名物を食べてみたい。

例えば四国は香川県讃岐うどん

三重県伊勢うどんや山梨のほうとう等々、

細長い地理の日本には麺類だけでも数えきれないほどある。

 

今回の名古屋ではもちろん名物のきしめんを食べたかった。

訪れた熱田神宮の広い境内のお休み処に、

きしめん屋さんがあったのでそこで食べることにした。

 

あいにく雨が降ったりやんだりと野外の席が濡れていて、

多くの人が屋根のある場所に座るために混雑していた。

麺類は出来上がりも早く客の回転も良いので、

すぐに空いた席を見つけて注文できた。

 

寒いので温かいきしめんにして、唐揚げとご飯のついたセットを注文。

周りを見回すと大体の人が温かい麺を食べている。

海外の人も多く、慣れた手つきでうどんを口に入れていた。

 

きしめんの汁はいつも感じる塩分の濃さがなく、

名古屋が関東よりだいぶ西に位置することを実感する。

大体西に行くほど麺類の汁が薄くなって、

西国生まれの私には抵抗が少なくなる。

 

名物にはその地ならではの長い食の歴史があり、

幼少の頃からネイティブとして味が脳に刻まれる。

だから、こうして他所の味を味わうことは、

たとえ口に合わないと感じても楽しいものだ。

 

翌日は2度と訪れる機会はないので駅構内の名店街で、

きしめん味噌カツセットを食べてみた。

 

 

 

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金(きん)には縁のない私の名古屋訪問

 

名古屋に行ってきた。

私のわずかな知識では「尾張名古屋は城でもつ」という謡い文句。

それと名古屋の名物は、食べ物は味噌カツときし麺。

 

信長の楽市楽座の自由な商売のイメージ。

名古屋城の金の鯱(シャチホコ)や飛びぬけて派手な結婚式。

そして、有数の産業都市だということぐらいだった。

 

そのぐらいしかないけれど、初めて訪れた名古屋は、

大都会の東京と変わらないほどのビル群と交通網で驚いた。

土地勘のない私は地下鉄の乗り換えを何度か間違えてしまうほどだった。

 

実体験が少ないと自分のイメージで都市の印象をとらえてしまう。

とはいえ、想像していた通り、名古屋は「お金」の匂いもムンムンとした。

なぜなら地下鉄の階段を上ると、

いきなり『金シャチ横丁』という通りがあるのだ。

その名だけでもとてもこの都市の特徴が出ている。

 

通りの水道水にも『名城金鯱水』とうやうやしく書かれ、

ピカピカな金の装飾が成されている。

この水を汲めば金運が上がるのかもしれない。

 

そこにはカフェなどが並び、

「金シャチ横丁ソフトクリーム」と書かれたのぼりが風にはためいている。

そのキャッチフレーズは「縁起を担ぐ豪華賢覧第一の金箔」とある。

 

まだ桜の蕾さえ硬く薄ら寒かったのに、

外のテーブル席で外国人カップルが金箔ソフトクリームを食べていた。

980円もする金箔ソフトを食べているのは他にはいなかったけれど、

花の季節には混雑しそうだ。

 

正月に金箔入りのお酒があるけれど、

消化しないので縁起が良いと感じるだけで栄養にはならないだろう。

私にとって金は食べるものではなかった。

 

通りを過ぎると名古屋城に続き、

城を囲む公園の入り口からは入場料が必要となる。

入口から城は遠くにあって、屋根の金の鯱は近づかないと見えない。

 

城はどこも同じようなので並んで待つ時間も惜しく、

隣のスタジアムの広場に回り、城が覗ける場所を探した。

ところが、公園の周りは高い塀があって中の様子は見えない。

 

遠くにそれらしき鯱が見える場所で、

カメラに収めたけれどスマフォでは名物の金など、

はっきりとは写らなかった。

 

まあ、結局、私には金は無縁なのだ。

そう思い、再び『金シャチ横丁』を通って駅に戻ったのだった。

 

 

 

ひとり旅の美しい少年に魅せられて

 

電車に乗っていたら小学生の男の子が隣に座った。

驚いたことに私の隣の席は数人分空いていたのに、

その子は座る前に「座ってよいですか?」と私に断ったのだった。

 

何て礼儀正しい子供なのだろう。

大人だってたまには軽く会釈をする人があっても、

座る時にわざわざ声掛けなどしない。

 

私が「どうぞ」と応えると、

彼はスーツケースを前に置き、その上に大きめのサコッシュを乗せ、

背負っていたリュックを膝に置いた。

 

荷物が三つもあるので、きっと心細い一人旅だと思い、

私は優しく「ひとり旅なの?」と声をかけた。

すると、少年はキラキラと瞳を輝かせ頷き、

この日のひとり旅について話してくれた。

 

どうやら彼は鉄道大好き少年で、

これまでにも何度も一人旅を経験しているという。

今回は北関東の祖母の家に行き、

翌日の明日にそこから山形まで日帰りをしてくると言う。

 

そして、暇を見つけて書き出したという大学ノートを見せてくれた。

そこには丁寧な字で停車駅の発着時間が書かれていて、

分かりやすく色もつけてあり、

まるで時刻表のノート版という緻密さだった。

 

彼はこうして普通電車に乗るのは安いからというより、

車窓から貨物列車などを眺めたいからと言う。

少年の一つ一つの話がとても興味深く、強く心引かれた。

 

横浜辺りになると車内は満員になって、

前に立っている人たちの耳に筒抜けなのだが、

私たちの話題は鉄道以外の話にも広がった。

 

その間、私はマンの『ヴェニスに死す』のタッジウ少年や、

ギリシャ神話のナルキッソスを連想させる彼の端正な横顔と、

ピアノをやっているという美しい指に魅入っていた。

 

時間はあっという間に過ぎ、

残念ながら少年と別れなければならない東京駅に近づいた。

 

彼は立ち上がって荷物を持ちながら、

「ひとりだからお話できてとても楽しかったです。ありがとうございました。」と、

私に別れの挨拶をしてくれた。

 

満員電車の大人の間を4年生ほどの背の小さ目な彼が、

スーツケースを持ってドアに向かう姿を目で追いながら、

私はt彼に幸あれ、そして、楽しい旅ができますようにと祈った。

 

 

 

青春18切符が親切な人との出会いを

 

今月初めに買った青春18切符で2度目の電車旅をしてきた。

今までは一人旅が多かったけれど、

今回は趣味の会で知り合った友人と一緒だ。

 

青春18切符とは子供から老人まで、誰もが使うことができて、

12050円で決まった期間に発売されている。

1枚で5回使うことができ、とにかく発駅のスタンプさえあれば、

一日中普通電車に乗り降りできるのだ。

今回の切符は3/1から4/10までの春休み期間用である。

 

友人はそんな切符があることを全く知らなかったので、

最初、とても驚いていた。

最も私の住む地方小都市の人々はゴミを捨てるにも車という人が多く、

近くに駅があっても電車を利用する人は少ない。

 

18切符の二度目の山旅は三浦半島にした。

初めて行く場所なので事前に色々調べ、

JRの駅から私鉄の駅へ小さな丘陵地帯を歩くことにした。

文字通り駅から歩く山である。

 

始発から行動し始めた私たちは、

普通電車のボックス席に3時間ほど座って、

東逗子という無人駅で下車し、そこから歩いた。

山歩きを始めたばかりの友人にあまり無理はさせられないので、

ここならと選んだ山だった。

 

入口で地元の女性に出会い、遠くから来たと言うと、

嬉しいことに「案内します」と言ってくださった。

その人は私たちが予定していた駅から駅への山道を、

毎日のように買い物がてら?散歩しているのだった。

 

由緒ある寺の境内を抜けると、

次々と出てくる巨岩の風景に圧倒された。

地元の彼女がその一つ一つを説明してくれ、

とてもためになった。

 

1時間ほどかけて着いた広場には、

幼稚園児の遠足で賑やかだった。

ここは山というより公園と表現した方がふさわしい。

 

でも、目の前に立ちはだかる巨岩の岩場には、

年配の男性がソロクライミングの練習をしていて、

何ともその落差が面白い。

 

 

ランチ休みを取る私たちは親切なその女性とここで別れた。

帰り際に私たちの下山先の追浜駅までの道を丁寧に教えてくれ、

初めての道だったけれど、不安は全くなかった。

 

こんな素敵な人と知り合い、楽しい山旅ができたのも、

青春18切符があったからだ。

この切符は「そうだ、○○へ行こう」というタイトルで、

いつも構内に各地を走る列車の写真のポスターが掲げられるのだ。

 

夏にも売り出されるからきっと買うに違いない。

 

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ホモサピエンスは道具を使い、その道具を作る存在



新幹線名古屋駅から地下鉄に乗り換え、
トヨタ産業技術記念館というところに行ってきた。
そこは、味わい深いレンガ作りの倉庫風の建物で、
大正時代の工場の跡地だったらしい。
産業遺産としての保存も兼ねているようだ。

 

建物内部は近未来風でロボットのアンサンブルがあり、
決まった時間に演奏されるらしく、遊び心満載になっている。
学校での社会科見学の場所にもってこいの場所のようである。

 

織機にも車作りにも興味のない私でも、
科学技術の推移を表す展示物にはいろんな思いが横切った。
文明とは?人間とは?そんなことが頭にちらつく。
だから、恐らくまともに見物したら半日はかかるかもしれない。
これがたったの500円の入場料で見られるとは驚きだ。


最初の織機会場には白い綿花のなる小さな植木鉢があって、
その実から種を抜く道具や、
それをほぐして糸にするまでの興味深い実演があった。
小さな木製の糸巻き機やコンピュータで動く大規模な織機まで、
広い会場には目を見張るような展示が次々とあった。

 

春休みのせいか子供連れの客が多く、
織物機械の展示も小さな子が飽きないように工夫されている。
それにしても綿花の栽培から糸作りまで、
今は溢れるような服を捨てる時代なのに、
当時の人たちは根気のいる作業ばかりでとても苦労したと思う。

 

また自動車館は布つくりの織機から創業者が時代を察して、
車作りを始めた歴史が詳しく網羅されている。
しかも、最近の車製造の様子がそっくり展開されている。

 

重たい天井を乗せたり、ネジをつけたりしているのはロボットで、
人はひとりもいない。
ロボットの動く作業現場は明るく可視できるけれど、
現実の工場は真っ暗な中で一昼夜動き続けているのかもしれない。
何しろロボットなのだから0.1ミリの誤差もなく、
明るさなども必要ないのだ。

 

 

人間と動物の違いは、
人間は道具を使い、こうして道具を作る存在なのだ。

ホモサピエンス、正にここから始まる。
そんなことを強く実感する見学だった。

 

室町千代紙でタブレットカバーを作る

 

これまでに何台もタブレットやスマフォを手にしてきた。

その一つ一つはそれぞれ微妙に大きさや厚さも違うため、

それに合った専用のカバーを買わなければならない。

 

でも、私の場合、全て手作りでやってきた。

保管していた適当な厚紙をカッターで切り、

スマフォやタブレットのサイズに合わせて作るのだ。

 

そんな時、厚紙に貼るのは布や和紙でできた千代紙などだ。

時には商品の空き箱だったりもする。

今回はアイパッドに少し渋い室町千代紙を使った。

千代紙は昔ながらの木版摺りなのでとても趣がある。

 

それに千代紙は普通の西洋紙と比べると破れにくくとても強い。

加えて色んな柄があるので、

好きなものを選んで作る作業は面倒でも楽しい。

 

カバーに両面テープを貼り、タブレットを吸着させ、

ディスプレイ面は折り曲げて表紙のようにする。

これだと、万一コンクリート地面に落としてもガラスが破損することはない。

今までに何度も落としたことがあるので、実証済みだ。

 

カバーは太幅の透明テープで全体を覆うため、

水濡れにも強いし、汚れにも強い。

古くなったら両面テープを丁寧に剥がし、

新しいものを作れば気分転換にもなる。

 

そんなわけで今回もアイパッドに、

室町千代紙の素敵なカバーを作ったのだけれど、

残念ながらカバーの寿命より本体の方が壊れてしまうことが多い。

 

機器に不都合が起こらず、カバーより長く使える機器はないものか。

 

(写真下 壊れたタブレット)

 

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