お隣さんから新鮮なトウモロコシを頂いた。
茹でるより蒸した方が美味しいと言われたので、
生まれて初めて蒸してみた。
トウモロコシを蒸す場合は中の薄皮を数枚残すらしい。
早速皮をむくが、その皮の形状がとても自然で、
何かに利用したくなった。
去年はこの生の皮をつないで結び紐に編んで、
朱色のカラスウリを差し込んだ壁飾りを作ったっけ。
今回はもっと長い紐を薄皮で作ってみよう。
蒸しあがった薄皮はとても作業がしやすく、
ずっと結んで足していくと、5メートルほどの長い紐ができた。
自然のものだから結び目でさえ美しく感じる。
冬になったら紐の間に小さな光を幾つも差し込んで、
イルミネーション飾りにしてみよう。
トウモロコシは縦に繊維が走っていて、横に切れにくいので、
かなり堅牢な紐になる。
ジャムの瓶や袋などをこれで縛ると見た目が良くて雰囲気が違う。
何より化学繊維やビニールの紐と違い、
植物の繊維で作った紐は自然に戻るのでゴミを増やさない。
昔は竹の子の皮やこうした野菜の皮は生活に利用されていた。
要するに生活の中で、
食べ物の廃棄物というものはあまり出なかったのである。
そう思うと、現代社会のゴミの多さに納得がいく。
最近はこうした自然素材が見直されて、
時折センスの良い包装を見るけれど、たいがいは高級品の部類に入る。
きっと手がかかるからなのだろう。
何より人手が一番高いからだ。