このところ運動不足気味なので、
いつもは車で駐車場まで行くのだけれど、
自宅からそのまま歩いて水辺公園を一周してきた。
駐車場からと違い、自宅からだと往復9キロも歩くことになるので、
俄然身体の満足度が違ってくる。
それに、卑近ともいえる住宅地や畑のある路傍に、
必ずと言って良いほど新しい発見がある。
今日は行き道に前回にはなかったキクラゲを見つけた。
また敷地いっぱいに屋敷林のある家の石塀脇に、
黄色く熟した梅がたくさん落ちていた。
梅の木は大木でどうやら住人に見捨てられているようだ。
敷地内に人影でもあれば、断って実をもらうのだが、
通りも家にも人っ子一人いなかった。
そこで道路に落ちている傷のないものだけを選んで袋に入れた。
その間、何台かの車が通り過ぎたが、
しやがんでただその梅を拾う。
水辺公園の緑は初夏の鮮やかな色で、日差しは厳しかった。
水辺の木々は実のなる木が多く、今は桑が終わって、
キイチゴ色をしたコウゾの実がびっしりとついていた。
これは果実酒になるだろう。
足元の芝の間からピンク色のネジバナが顔を出している。
これはれっきとしたラン科のモジズリという花で、
芯がねじれていて忘れられない形をしているから、
私が最初に覚えた花だ。
ネジバナの写真を撮っていたら今度はカメがいた。
この時期、産卵のために陸地に上がって来るらしい。
背中をつっついて声をかけてみたら首を少しだけ動かした。
水辺では男の子と父親がヌマエビをつかまえていた。
女の子が自転車を止めながら四つ葉のクローバーを探している。
何て平和なのだろう。
自然の中にいると、色んなことに出会う。
だから、運動というより心の癒しになるのだ。