菜園のブロッコリーの葉やサヤインゲン、
イチゴなどの鮮やかな緑の葉にキラキラと輝く光の粒がついている。
昨夜の雨がコロコロとした水玉になっているのだ。
水の表面張力と葉の防水のなせる技といえる。
小さな水玉が朝の光を浴びて銀色に光っている様子が美しくて、
思わず写真に撮ってしまった。
植物の葉は完璧な防水布みたい。
ひと月ほど前に靴屋で新しく靴を買った時のことを思い出した。
その靴にはちょくちょく防水スプレーをした方が汚れにくいと、
店員さんが言うのである。
もともとは防水機能のある靴と謳っているけれど、
靴の素材がビロードのような布だったから念のためということだった。
そして、レジのカウンターに置いてあった防水スプレーを勧められた。
商売の一環だったのかもしれない。
まだ雨具用のスプレーが残っていたので、
靴屋のスプレーは断った。
防水スプレーは結構高価なのである。
人工的に作った布はプラスティックならいざ知らず、
完全に水をはじく素材があるのか知らない。
理想の素材と言われるゴアテックスの雨具も、
年に一度ほどは防水スプレーを施さなければならない。
そう思うと、自然の葉っぱは凄いものだ。
植物は根から水を吸うため葉には浸透しないのだろう。
葉に沁みていくと、葉は腐ってしまうから。
そんな完璧な美を醸す水玉を眺めていたら、
小さな葉の上に銀河系が夥しいほどあるような気がしてきた。