毎年、真冬になるとわが家の苺は赤く紅葉したようになる。
これは冬枯れの前段階でこのまま枯れていき、
暖かくなると土の中から青い葉が出て来る。
今年の苺の季節も変わりなく赤い実を多くつけ、
それを集めてはせっせとジャムにして方々に配った。
来年も暖かくなったら元気に息を吹きだすだろう。
今のところイチゴのルーティンはどうやら正常である。
それにしてもこの師走は気温がとても低い。
今までにマイナスの日が7日ほどもあり、
今朝は何と-5.2度と最低を更新した。
二重ガラスの室内の窓の水滴が固く凍っていたほどだ。
そういえば去年のこの月にも-5度を超えた日があったっけ。
それなのに2月あたりになると妙に暖かくなって、
あっという間に恐ろしい長い夏がやって来た。
昔みたいにゆっくりと季節が移りゆくことがなくなって、
いきなり夏が冬になったりする。
この季節の感じはデジタルの2進法を思い起こす。
暑いか寒いか、つまり、0か1なのだ。
人間がコンピュータを駆使するようになって、
何でもデジタル化されたせいで人間の頭を越えて、
季節すらデジタル化されたような気がする。
もちろん人間の思考もそうだ。
昔の日本の歌を聴いていたら、
「春は名のみの風の寒さよ」とか「小さい秋見つけた」などの、
歌詞がある。
それらの文句は記憶の中だけのものになってしまった。
その記憶のある人々がいなくなったら、
ただの絵空事になる。