朝早く目が覚めると、何か心が落ち着くいつもと違ったことをしたくなる。
普段だったら朝食の準備で忙しく、ラジオ体操もやる余裕はない。
でも、まだ日の出にもなっていないと時間はたっぷりあるのだ。。
そんな時は、周りはシーンとしているし、音を立てたりはできないから、
アルコールストーブで湯を沸かしコーヒーを淹れたりする。
コーヒー豆は挽いたものを使うけれど、
アルコールストーブはビールの空き缶に燃料を入れただけのもの。
やかんは百円ショップの缶を利用して遊ぶ。
たったこれだけでも私にとってはオリジナル。
このオリジナル感がこよなく心を癒してくれる。
それらを庭の丸太に置いてみる。
ままごとのようでもある。
別にこんなふうに自作のものではなくても、
モノを捨てられない私の家には、それなりのブランドの品が揃っている。
でも、工夫をして作ったものには特別の味わいがあり、
市販の便利なものとは全然違うのだ。
時間を味わうひと時には手作りのものを使うのがふさわしい。
人によって癒され方はそれぞれだと思うけれど、
私の時間の過ごし方は忙しい人にとっては絵空事とは思うけれど、
これが私に許された贅沢なのだ。
ほろ苦いコーヒーの味が朝の凛とした風と共に身体に染み渡っていく。
まだ周囲の家も静かなままで、我が家もひっそりとしている。
ずっとこうした時を過ごすことができれば幸せなことだと思う。
そして、飲み終わると、
さて、朝ご飯は何にしようかと現実に戻るのだ。
(写真 鯖の塩焼き、大根煮つけ、ワサビ菜の卵炒め)