頼んでいた品を引き取りに大型商業施設へ行ってきた。
そこはこの秋、周囲の土地を大規模に拡張し若者向きのお店も増え、
新しく広場のようなスペースもできた。
前の週に訪れた時は芝生広場はまだ工事中だったけれど、
この日の夜には赤や青の電飾が施され既に点灯されていた。
短いながらも光のトンネルや輝く動物も置かれ、
親子連れが楽しそうに歩いていた。
私はこうした人工的ともいえる電飾が好きで、
寒くなると自宅玄関や庭木にもイルミネーションを飾ったりもする。
でも、そんなミーハーな趣味が、
普段エコライフを語る自分とひどく矛盾していると思ってしまうのも事実だ。
電飾は昔は熱の発生する電球で、
科学技術の進歩によって今は電力を消耗しないLEDになった。
だから、良いというわけではないけれど、
暗闇に点滅する光のきらびやかさには心奪われる。
科学技術の進歩は便利な暮らしやこうした美しい世界を作ってくれたけれど、
その反面、地球環境を破壊し続けてきた。
今の気象変動も科学技術の進歩のせいで発生している。
いわば科学技術の進歩こそが人類の不幸の始まりなのである。
それでも、人は科学技術の進歩を止めることはしない。
永遠に進歩し続けるのが科学の定めだ。
だから、私の中にある大いなる矛盾も決して消えることはないのである。
そろそろわが家もイルミネーションを準備しなくては。
やはり、口先だけのエコ論者なのかもしれない。