車で長い距離をひとり走っていると、とても退屈になる。
そんな時は気の置けない友人に電話することにしている。
正直にそのことを言って話相手になってもらうのだ。
昨今のナビの進歩は著しく、私の車のナビでさえ、
ブルートゥースとやらの通信方法で電話がナビから聞こえるのである。
だから、違反にもならず話ができる。
以前、携帯電話の赤外線通信に驚いたことがあった。
撮った写真が相手の電話に赤外線を通してコピーされる。
科学的な知識のない私にはよく分からないけれど、
どうやらブルートゥースもそんな赤外線的な電波らしい。
だから、携帯電話を忘れると、
ナビが感知するため気が付くのが早い。
凄い世の中になったものである。
ナビから聞こえる友人が「今、どこを走ってるの?」と聞くので、
どこそこと地名を答えるけれど、
今はラインやグーグルミート、ズームなど、
多くの遠隔会話を映像付きで誰でもできるようになった。
そのうち私の車窓の走る景色が、
そのまま友人のスマフォに簡単に映るようになるだろう。
同じ景色を見ながら会話する日も遠くない。
それが良いのか悪いのか、
この便利さと引き換えに私たちが失ったものも多い。