今朝は冷蔵庫にこれといったタンパク質の材料がなかったため、
仕方なくリュックから缶詰を取り出した。
あるのは定番のサバ缶、イワシ、サンマ缶などである。
これらは万が一の災害時のために用意している非常食だった。
缶詰と言えば確かフランスのナポレオン時代の戦の時に、
軍用のためにと発案されたものと記憶する。
肉や魚などの材料を味付けして保存できるなんて、
当時としては素晴らしい発明だっただろう。
しかも、その缶が食器や小鍋にもなるのである。
瓶詰などはもっと前からあった?と思うけれど、
携帯するには重いし、割れる恐れもある。
その点、缶詰はとても扱いやすい。
缶詰に関してはそういう歴史があるから、
日常のおかずに利用することは私にはあまり考えられなかった。
もちろんマグロの油漬けや輸入物のトマトなどは別だけれど、
おかずとしてそのまま使う缶詰はどうしても非常食にしか思えない。
でも、何もない冷蔵庫を見た時、咄嗟に思いついたのが缶詰だった。
取り出した缶の中には細いイワシの切り身がきれいに並んでいて、
そのひと切れを庭でできたナスの炒め物のメインディッシュに添えてみた。
食べてみると甘みも辛みもちょうど良くてとても美味しい。
缶詰は不味すぎて余程のことがない限り食べるものではないと思っていたけれど、
この味ならおかずがない時に利用しても満足できそうだ。
最近の登山用の非常食なども以前と比べると格段に美味しくなっている。
缶詰もそれと同様に研究されて、
より美味しくなるよう改善されてきたのだろう。
手作りが一番と考えている自分が少し損をしたようだ。
何でもステレオタイプ(思い込みや偏見)に考えてはいけないなあと反省している。