草むしりをしていたら何かが光っているのを見つけた。
朝露が光を反射してダイヤモンドのようにキラキラと輝くのは、
植物ではなくてもいろんなものでも見ることがある。
今朝はその光は様子が違い、
光ではなくて幾何学的な何かの模様になっていた。
純白だから光って見えたのだった。
まっすぐな螺旋階段、そんな感じだ。
真ん中には主のようにクモが足を広げていた。
自然の形は直線はあり得ず、
何もかにもがでいわばカオス状態で成り立っている。
それがこうして左右対称の形状を見せるなんて、
異質なものを感じさせられ、そのせいで私の目が奪われたのだ。
近づいてよく見るとクモがそれを作っていた。
クモといえば体から糸を出して網を作り、
あちこちの草むらや木々の中で飛び込む餌を待っている。
そのクモの網作りの最中だったのだろうか。
それにしてもこの等分に配置されたクモの巣階段の美しいこと!
初めて見たので驚いてしまった。
すぐに写真を撮って拡大して見たら、
その周りにちゃんとした丸いクモの巣が透明の糸で編み上がっていて、
美しく光っていた。
とすると、この白い階段状のものは一体何なのだろう。
自然界には分からないことが多すぎる。
人間は材料を探して道具を作り、そして、道具を使う存在だけれど、
このクモは自分の体内から材料を生み出し、
捕獲網という道具を作っている。
ずっと観察しなければならないけれど、
忙しすぎる人間の私にはそんな時間はない。