都会から山友達2人がやってきたので、
寝室に彼女たちのために4人用のテントを張ることにした。
この前来た友人には山用の軽量ソロテントと、
チェルトを張って二人の個室を作ってあげた。
でも、今回はいつも狭いテントで一緒に寝ている彼女たちだし、
そもそもこの大きなテントはその当の友達から頂いたものだからだ。
彼女自身は山仲間の誰かから貰ったという。
以前はグループ登山が多く、荷物を共同で分担するので、
山のテントは大きいのが普通だったようだ。
日本でアルピニストという言葉が生まれた頃、
テントは船の帆布で作られ、蝋で防水されていたために、
今のと比べると相当にかさばって重かった。
この貰い物の山岳用テントは本体と上に被せるフライ、
骨組みのポールや押さえのペグを合わせると3キロあり、
私の愛用しているものと比べると2倍以上ある。
それでも、発売当時ではかなり軽量だったに違いない。
昨今のテントはひとり用が多く、
たとえグループでテント泊登山をしても、
寝る時は個室のソロ用テントに移る。
驚いたことにエベレストのベースキャンプでも、
シェルパが客用に小型のテントを用意している。
今や大型のテントは、
家族で楽しむオートキャンプの世界だけになった。
居酒屋に行っても最近は個室ばやりだ。
何だかこの世界も世相を反映しているような気がする。
さて、彼女たちがこのテントを見て、
どんな反応をするか楽しみだ。
何しろ私も彼らも一度も袋から出したことがなかったのだ。
寝心地を聞いてみよう。