今日は人生初めての日だったなんて

好奇心がある限り心を文字で表すことは大切です。日記を書きます。

ワラビの色に驚いて

f:id:anzufig:20210523061619j:plain

友人が送ってくれた山菜のワラビを軽く湯通しした時、

翌朝に見たその茹で水の色に驚いた。

あまりにも鮮やかなエメラルド色をしていたのだ。

それは、アクを抜くために小さじ2杯ほどの重曹を加え、

一晩寝かせておいたものだった。

 

重曹による化学変化なのかワラビそのもののアクの色なのか、

まるで透明水彩のようだった。

その美しい色水を捨てるのは宝石を捨てるように惜しくて、

しっかり写真に撮っておいた。

 

中国の漢など、紀元前を舞台にした映画やドラマを見ると、

その色の鮮やかさに驚くことが多い。

日本に文字もなかった時代だというのに、

衣裳や室内装飾や建物に原色がふんだんに使われているからだ。

色は富の象徴だったのかもしれない。

 

大陸では大昔から絢爛豪華な色を自由に使えたのだろうか。

そうした色は様々な自然のものから化学変化させて、

色のもとを作ったのかもしれない。

白黒写真からカラー写真、白黒テレビからカラー映像と、

人は色の再現を追求し、色は人を魅了する。

 

そんな意味で日々に色をつけるとしたら、

去年のコロナ騒ぎから、

社会や暮らしに色がなくなってしまったような気がする。

「生活必需品のみの買い物」、「不要不急の外出」などの言葉が行き交い、

灰色の日々がずっと続いているようだ。

人間は無彩色な暮らしにいつまで耐えられるのだろう。

 

ワラビの茹で汁の写真を見ていると、

そんなことまで考えてしまった。

コロナよ、早くどうにか去っておくれ、

心の中でそう強く願った私だった。