大型店舗の靴売り場で靴を買ったら、
ここも食品スーパーと同じく、袋は有料だという。
値段は11円だそうだ。
今や買い物袋はパラダイムの転換で、有料が当たり前になっている。
以前は店名の書かれたビニール袋や紙の手提げ袋など、
それこそ「お客様は神様」だと思うほど丁重なものだった。
それが今や、袋を貰わなければそのまま商品を持ち歩くことになる。
店を出た後もレシートをしっかり持っていないと、
万引きと間違われるのではと不安になる。
実際、万引きが増えているらしい。
もちろんプラスティックフリーに協力するため、
買い物袋はいつも携帯しているので、
袋は断ったけれど、包装もない商品は何かしら味気なかった。
値段もそんなに安くはないのに、店のサービスが悪いと感じるほど。
この日はなぜかとても小さな食品用の薄いビニール袋しか持ち合わせていなかった。
袋を断った以上、靴をぎゅうぎゅうにして詰め込まなければならなかった。
帰りに買った下着もその中に入れた。
駐車場に戻り、車に入れておいた買い物袋にそれらを入れたけれど、
新品を買ったというのに、何となく心ときめかない買い物のように思えた。
パラダイムが変わったというのに、
どうやら私は以前の慣れを引きづっているらしい。
人間の心理って面白い。