友人の一人が闘病をしているらしかった。
彼女は遠くに住んでいるし、長いこと会っていない。
最後に会ったのは3年ほど前だったか。
でも、ラインのトークを私の方から時々思い出したように書いていたから、
彼女が元気なことは分かっていた。
ラインはやり取りの記録が残るし、反応も早く、
まるですぐ近くにいるような感じになる。
本当にラインは便利なツールだと思う。
ところが、現実はそうではなかった。
彼女は病名の確定で心が折れていたし、
治療のための強い薬で死を覚悟するほど打ちのめされていた。
そんなこととは露知らず、
能天気にライン便りを書いていた自分が何となく辛い。
幸い友人は今現在は体力を回復し、私にも病の報告を詳細に書いてくれた。
知らなかった自分を謝ったけれど、
それは彼女が望んだからで気にしないでということだった。
私ももし病になったら、きっと誰にも知られたくないと思う。
たとえ苦しい時でもトークが来たら元気そうな返信をするだろう。
生の存在としての人間の本当の背景は、
文字ではつかみ切れないとつくづく思っている。