スーパーで買い物した後は、
品物を床に並べて冷蔵庫や冷凍庫、食品棚など、
それぞれの場所へ納めることにしている。
いちいち面倒くさいけれど、
こうして並べてみると自分の傾向というものが良く分かるし、
献立も考えやすい。
また全体の感じから今日は高かったなあなどと、
その日の買い物のコスパも一目瞭然だ。
今日は魚ばかり買ってしまった。
ハタハタの生干し、生魚のアジとイサキ、タチウオ、それにイカなど。
イカときたら3割引きになっていたため2パックも買った。
割引きにはひどく弱い私だ。
魚売り場で一尾売りの大きなイサキやタイなどを、
じっと見つめて買い物カゴに入れる人は、なぜか外国の人ばかりだった。
最近の日本人は切り身に慣れすぎて、
一尾売りを面倒くさがるのだろうか。
ちゃんと内蔵の処理もされているのにどうしてだろう。
こんなに魚ばかり買ったのは、
もともとが肉よりも魚が好きなことと、
この数日、豚や牛、鶏などの肉料理が続いたからだ。
生干しやイカは冷凍してとっておくので、
我が家の小さな冷凍庫に入り切れるか心配になる。
そこが長年の慣れなのか、ぴたっと収まるから面白い。
さて、どれから調理しようか。
行きつけのスーパーは魚が新鮮で生でも大丈夫だけれど、
ずっと湿度が高い日が続いていて食中毒が恐い。
だから、まずイサキを塩焼きにすることにした。
イサキは魚焼きグリルぎりぎりの大きさで、
普段の二倍の時間をかけて焼いてみた。
あっさりとした白身は私好みの味だ。
今夜はアジをムニエルにしてみよう。
焼き上がりにバターを加えれば洋風に仕上がる。
魚はそれぞれ味に特徴があり、その個性を楽しめ、
種類の少ないお肉とは全然違う。
タチウオは明日の朝、唐揚にしておこう。
こんなに魚の料理が続いても平気なのに、
お肉が続くと食傷気味になるのは、
やはり、海育ちの身体だからなのだろう。
人間の味覚というものは小さい頃に決まるらしく、
ネイティブ言語みたいなものだと思う。
今の若い人たちに魚料理が苦手な人が多いのは、
小さい頃から肉ばかり食べているからかもしれない。
考えてみると、お肉は人が育てなければいけないけれど、
自然の魚は海から生まれてくる。
人の手を借りずに魚は自然で育つのだ。
魚は自然界からの素晴らしい贈り物と言える。