先日、友人と散歩していたら、お節の話題になった。
昔のように手づくりはせず、スーパーで買うことが多いとか。
でも、お雑煮は家で作るしかない。
そのお雑煮のダシや具に関しては、かなり違っていて驚いた。
その人の家のお雑煮は醤油仕立てで、豚肉と里芋が必ず入っているという。
「農家だから」と言ったが、それはそれでその家の立派な伝統に違いない。
我が家は親の頃からお雑煮のダシは鳥ガラと昆布とアゴで、
時には干し椎茸も入る。
具には必ずブリが入っていて、どちらかというとコクがある。
豚肉の入った友人のお雑煮、
若かった頃だったら「変なお雑煮ね」と感想を言ったと思う。
若いということは世間を知らず、自分が正しいと思いがちだ。
年を重ねていろんなことを知っていくと、
お雑煮一つとっても地方によって違い、多種多様だということが分かる。
餅を入れないお雑煮を守っている地域もあるというほどだ。
地方もともかく、各戸の出自や嗜好、事情によっても作り方は違うだろう。
だとすると、家の数だけお雑煮の味があるということか。
多種多様なお雑煮文化があるということは、
それだけ地域の彩りが濃いということになる。
何処へ行っても同じ味のコンビニ文化と対極をなしていて嬉しい。
お節はネットで買えてもこのお雑煮だけは頑張っている。
そんなことを考えながら、今日は朝からお節作りに追われている。