三日前、汗をかき働きすぎたせいか翌日喉が痛くて目が覚めた。
昨シーズンは何とか風邪なしで過ごせたから、
今シーズンも頑張ろうと思っていた矢先のことである。
でも、熱を測るといつもと変わらなくて助かった。
とはいえ、風邪を引くと二週間はダウンする私だ。
その二日後、大切な客人と約束があり、
どうしようか悩んでしまった。
無理をするとひどくなる予感はしたけれど、断ることはできない。
ここは逆療法で風邪を追い払おうと、自分の身体の撃退力に賭けてみた。
当日は朝から晩まで動き回るハードな予定。
風邪のことは隠し、涼しい顔をして客人を駅に迎えた。
その日は、天気が良かったので汗もかなりかいてしまった。
冷えた身体もそのままにして、小さな里山を歩き続けた。
全身を使って案内していると、風邪独特の頭の重さが軽くなっていった。
車に戻ると四時間は経っていて、いつの間にか喉の痛みが消え、
ハンドルを握る手も軽やかになった。
客人を温泉に案内し、その間自宅に戻って着かえをし、
予約していたお気に入りのお店で生ビールで乾杯もした。
なかなかの身体だと、我ながらとても感心している。
でも、逆療法が出来たのは熱がなかったからだと思う。
これから本格的風邪シーズンが来るけれど、
今回のように逆療法で治せたらいいなあと強く願っている。