友人夫妻に誘われ、南米料理屋に行ってきた。
外観はニューヨーク風の木の建物で、
室内も若者向きに作られとてもしゃれている。
どうやら安価で居心地が良いらしく、
二人住まいの友人夫妻は時々ランチを食べに来るという。
早めに行ったので最初は3組ほどだったが、
あっという間に10ほどのテーブルが満席になった。
確かに料金の安さと落ち着きのある雰囲気が人気のようだ。
ランチメニューのごく普通のものは飲み物と肉3種が違うだけで、
値段が800、900、1100円となっている。
添え物は別皿にコールスローサラダと、
山盛りのポテトフライと大きなフランクフルトで全て同じである。
私たちは鶏肉、ポーク、ビーフと3種違うものを頼んだ。
それぞれのお肉を少しずつ分けて、3種の肉を味わう。
量が多くて食べきれないと思ったけれど、
どうにか食べきった。
隣の太った南米人らしい若い男女は、
何やらスペイン語でしゃべりながら、
大きなお盆のような木製のプレートに乗ったお肉を食べている。
木製プレートの肉はランチメニューではなくて更に大きい。
味は国産の肉と比べるとごく凡庸なものだったけれど、
南米人はお肉の消費量が多い国だからこんなものなのだろう。
壁にはワイオミングやミネソタ、オハイオなど、
幾つものジャンク品のナンバープレートが旅心を誘う。
南米なのにインテリアは米国なのだ。
南米人の憧れの国は自由の国、米国なのかもしれない。
食べている間、窓スレスレに電車が2回通った。
それが非日常的で、何よりも心に残った。
外に出れば人っ子一人見かけないこんな田舎町で、
まるでシュールな大都会にいるような気分。
そんな気分にさせてくれたのである。
誘ってくれた友人夫妻に感謝だ。