朝早くに目が覚めた時は近所を散歩してくることにした。
この頃は日が短くなって日の出も遅く、
五時になっても真っ暗なので懐中電灯を持って歩く。
首にはタオルを巻いて、泥棒に間違われないように工夫して歩く。
最近は我が家周辺にも泥棒が入り、
前の家などは勝手口の二つの鍵が壊されていたという。
隣の家は嫌がらせなのか、
勝手口の網戸を火で炙って焼いた跡があったとか。
泥棒は深夜の三時ぐらいに家々を漁ったらしい。
防犯カメラには帽子とマスクをした人物が映っていたらしいけれど、
まだ捕まっていないということだ。
私は3時頃には目が覚め、玄関を出る時間は5時前で、
住宅地の道をぐるりと30分ほど歩く。
この辺は広い平野で道中唯一の階段は歩道橋だけだから、
必ずそこを上って渡って戻ってくるようにしている。
それで合計3000歩。
散歩が終わると庭の草むしりをやり、シャワーを浴びる。
たとえ短時間の散歩でも歩いた日は充実度が違う。
特に今朝は外に出たのが日の出近かったので、
真っ赤な朝焼けが東の空を染める光景に出会った。
新しい初めての朝がこれほど美しい色をしているなんて。
思わず立ち止まって息をのんでしまった。
ずっと眺めていたら、
こんな綺麗な朝焼けの空を泥棒も見ているのだろうかと、
ふと思った。