水辺公園を散歩していた時、遊歩道に何か動くものがいた。
良く見るとエビのような形をした甲殻類だ。
外来種として危険視されているザリガニだろうか。
私が通ろうとすると、音まで立てて両腕を大きく開き威嚇してくる。
相手から見ると私は巨大な怪物に見えているのかもしれない。
スマフォを近づけ写真を撮ろうとすると、
より激しく怒り闘志満々だ。
体の色は黒く、私の見聞きしているザリガニとは違う気がした。
ザリガニって赤かったような。
最も私がこういった自然の生き物に目をやるようになったのは最近のことで、
子供の頃は町中に住んでいたし、遊び回る自然環境も少なく、
ザリガニという存在も知らなかった。
ところが、最近は大嫌いだった昆虫などにも目を逸らすことなく、
何だかナチュラリストに変わってしまった。
そういえば今夏に過ごした石段の町では、
足元を横切る沢ガニに出会ったっけ。
その時はとても嬉しかった。
繁華街からいきなり山を登るように石段を上がるのだけれと、
脇には溝があって地中から清水が湧いているらしい。
その水路の石の隙間から沢ガニが出てきたようだ。
この沢ガニは小さくて可愛いので捕まえたくなった。
でも、指で捕まえようとしたらと凄い勢いで逃げて行った。
やはり、私が巨大な怪物に見えたのだろう。
あの時の沢ガニと比べると、
水辺公園のザリガニは何と果敢で獰猛なのか。
