この貝は山の家近くの小さな川から採ってきたもので、
水槽をきれいにしてくれるというので、
小学生に頼んで探してもらい、ペットボトルに入れて運んできた。
山の麓を流れる川の水は冷たくて、
カワニナはそのコンクリートの地面のあちこちに涼しそうにくっついていた。
そんな環境からわが家の流れの一つもない暑苦しい水槽に移したのだ。
大丈夫かなと案じていたらどうやら生きている。
大きな水槽に2つ、金魚鉢に2つ、ガラス保存瓶の水槽に2つ、
内側の緑の藻を食べるのか貝柱がピタッとガラスに吸い付いている。
貝の数え方は匹なのか個なのか、よく分からない。
今朝はそのカワニナが、
ピタッと寄り添うようにガラスに貼りついている。
三つの水槽のカワニナは二つがなぜか隣り合っている。
川にいた時は、バラバラだったのに狭い水槽の中ではくっつくなんて。
どういうわけなのだろう。
知らないところに連れてこられたから淋しいのか。
大きな貝柱?がピタッとくっついている様子は、
その象げ色の肉がまるで食用のように見えてくる。
昔はカワニナを塩水で茹でたものが市場でも売っていたようだ。
最近は見かけたことはないけれど、
食べ物がなくなればカワニナだって真剣に集めるだろう。
とはいえ、さすがにこれを塩ゆでにする気にはなれない。