昨日水辺公園を散歩していたら、水際に薄い朱色の実を見つけた。
この時期の公園にはあちこちに桑の実が次々と色づき、
完熟して真黒くなった実が折からの風にあおられ地面に落ちていく。
そんな桑の実の様子を誰一人見向きもしないけれど、
私は毎年のようにそれらを拾ってはマルベリージャムを作っている。
朱色の実は大きな木から落ちる桑の実と違って、
灌木のように繁った低い木になっていた。
少し実に毛があるけれど何やら食べられそうだ。
そんな気がしたのでビニール袋に集めてみた。
後ろから来た二人連れの女性から、
「毎年ここでその実を見るけれど、食べられるのですね」と話しかけられた。
私も分からないので、
とりあえず採ってみて帰ってから調べると応えておいた。
実の形態はちょうどキイチゴのようだったけれど、
葉はまるでキイチゴとは違った形をしている。
それでも、明らかに美味しそうだった。
帰宅して植物に詳しい友人に写真を送ると、
「コウゾ」といって和紙に使われる木だということだった。
昔、学校で習った「コウゾ、ミツマタ」のあのコウゾである。
彼女が言うには実はあまり食べないけれど毒ではないという。
それでは酵母を作ってみよう。
キッチンにはイチゴと桑の実を酵母にしている瓶が並ぶ。
何でも試してみなくては。
さて、どうなることか、楽しみだ。