我が家の庭はいつの間にか苺の葉が青々と茂り、
その面積は雑草のように広がっている。
でも、イチゴは美味しい実をつけるので、
5月の中頃から6月にかけて、毎朝苺を摘むのが日課になっていた。
イチゴはいっぺんに赤くならないため、熟したものを選んで取り、
冷凍庫で保存し、それがまとまるとジャムにする。
そのイチゴが終わるとイチゴの草むらの中から飛び出している、
2本のキイチゴが色づき始める。
これは少ししか実をつけないので、収穫も一日にせいぜい6個ほどで、
1シーズンで小さな真空パック袋に一杯がせいぜいの量である。
だから、普通のジャムと比べるとキイチゴのジャムの価値は高い。
キイチゴのルビー色は地面のイチゴと比べても、
より鮮やかで一粒一粒が美しいので、
ジャムにするのは勿体なく思われる。
そこで、今年はキイチゴのタルトを初めて作ってみた。
タルト生地は数日前に焼いておいたから、
シュークリームの中身に使われるカスタードクリームを作り、
タルトに塗って冷凍庫から取り出した赤いキイチゴを並べる。
我ながらなかなか上手にできたと思うが、
実はタルト生地は焼き上がりの時に落としてしまい、
少し欠けてていて見てくれが悪い。
でも、それでも、手作りのキイチゴタルトだ、
ケーキ屋さんのものと比べたら無骨な感じがするけれど、
きっと美味しいに違いない。
そのままではカットすると崩れてしまうので、
少し冷凍して硬くしてから切り分けよう。
三角に切ってお皿に乗せたら値千金のキイチゴタルトになるだろう。