年末に隣町のロックヒル公園を散歩した時、
以前何度か会って挨拶を交わしたことのある女性にまた出会い、
その人が私の歩いたことのない場所からやってきたというので、
教えてもらう約束をした。
今朝、その彼女に連絡し、どこか途中で合流してもらうことにした。
彼女はそのコースはたいして時間はかからないと言っていた。
それなら今日そっちへ降りてみよう。
駐車場から約1時間歩いた辺りの岩場で彼女は待っていてくれた。
そこから先の方に進むと、その人の毎日の散歩コースがあるらしかった。
今日もそこから来たのだと言う。
説明ではかなり楽勝のような雰囲気だ。
とはいえ、そのコースは小刻みに小さなピークのようなところを、
上ったり下りたりして、私には結構長く感じられた。
でも、初めての道は楽しいし、案内人がいるから心強い。
道中、その人は自分の家族のことなどをずっと話していた。
何も知らない私に聞いて欲しかったのかもしれない。
かなり苦労をしたらしく、こうして山道を散歩するのは、
そういった悩みを忘れるためもあったという。
歩いているうちに癖になってしまい、
毎日来ないと身体がすっきりしないという。
ところが、彼女は朝飯前なのだろうけれど、
私の体力と鈍足では目的の場所まで3時間近くかかってしまい、
車道に降り立った時にはもうすっかり日が暮れていた。
そこは彼女の家の近くで、
私が戻らなければならない駐車場へは、
更に1時間近く歩かなければならなかった。
足を引きずって彼女の後を追っていると、
その人は私に無茶させて申し訳ないと何度も謝った。
そこで、結局、自宅から車を出してくれ、乗せてもらうことになった。
へとへとだったので有難かった。
つくづく個々にとって遠近や時間についての感覚は、
かなりの差があるのだと思い知った。
ある人にとって簡単でもある人にとってはそうでない場合がある。
要するに私は脚力体力ともその人には遠く及ばなかったのだ。
それでも、私を案内してくれた彼女には感謝しかない。