この頃の、特にコロナ以降のスーパーの買い物でとても気になることは、
どんなお野菜にもトレイ包装がしてあることだ。
これは野菜に限らず、お魚も氷に乗せた昔ながらの売り方が見られなくなった。
先日も一本の米ナスを買い物かごに入れる時、
思わずため息をついてしまった。
ナス一本ぐらいそのまま売っても良さそうなのに、
しっかりとトレーに入って包装されているのである。
こんなにトレーを多用して持続可能な暮らしは存続できるのだろうか?
こんなふうだから、スーパーの買い物は実際に使う時、
やたらとゴミが多い。
それも、燃えるゴミではなくプラごみばかり。
最近はラッピングしていなかった大根やキャベツも、
切り売りが増え、ラップで包んで並べてある。
もちろん大家族が減り、ひとり所帯が増えたことにも原因がある。
でも、ラップなら人が触って痛みにくいのかもしれないが、
消費者のマナー低下にもつながる気がする。
ラップにくるんであればバーコードが貼りやすいし、
お店側の商品管理やレジの人手は少なくなるが、
一体コスパはどうなっているのだろう。
かなり手がかかるような気がするので、
その一連の作業を私なりに想像してみた。
まずは生産者が収穫物をコンテナに入れ、
集荷場で品質の分別をしてトレイに乗せるだろう。
100本のナスだとしたら100個のトレーが必要となる。
ラッピングは機械化されているかは分からないけれど、
むき出しのままと比べると量がかなりかさばるだろう。
そのために運搬用のトラックも大型化すると思う。
できた野菜をそのまま卸せばロスも増えるだろうけれど、
膨大な量のラップとトレイが不要だし、
配送の燃料も減ると思われる。
人件費も軽減されるかもしれない。
一本100円だった米ナスだが、そうしたコストを引くと、
生産農家からの買取価格は雀の涙ほどになるのではないだろうか。
そんな価格で一体農業はやって行けるのか?
トレー包装一つ考えても、この流通経済は摩訶不思議すぎて、
素人の私にはとうてい理解できない。
今度、よく調べてみよう。