システムキッチンの魚焼きグリルが数秒で消えてしまう。
何度かやってみたけれど駄目だった。
温度センサーがおかしくなったようだ。
ガス器具の故障は不便だし恐いから、
買い替えなければならない。
そこで、費用がいくらかかるのか調べてみたら、
今までのよりワンランク上のものが、
10万円以上もすることが分かった。
よくよく考えれば煮炊きのコンロそのものは何の不便もない。
センサーもまともに働いているし、まだまだ使える。
丸ごとガス台を取り換えるということは、
使えるものをゴミにしてしまうことになる。
新品取り換えをあっさりと諦め、昔ながらの魚焼き網を探した。
最初に立ち寄った店にガス用のロースターなるものが売っていて、
迷いもせずにそれを買ってきた。
物が増えて場所を取るけれど、週に数回焼き魚をする私にとっては致し方ない。
何よりガスコンロ自体を捨てなかったことが良かった。
ところが、ロースターを買ってから数日後、
壊れたグリルを何となく点けてみたら正常に動作したのだ。
センサーのようなものは一度壊れると直るはずはないのに、
それから続けて三回、魚を焼くことができた。
買ってきたロースター、キッチンのどこにしまっておこうか。
嬉しい気持とがっかりした気持ちが入り混じっている。