登山用のコンロはカセットボンベが使えるものが便利で、
よほどの寒い時や高所ではないと丸いOB缶燃料は使わない。
値段も高いし、出先のスーパーマーケットで手に入れられないからだ。
数年前、このカセットボンベのCD缶がアウトドアで人気になって、
その先駆であるイワタニのジュニアコンパクトカセットバーナーが、
定価より高く売られていたくらいだ。
その時、二つ目として買ったのはその新製品だったが、
以前のものと比べて仕様は何も変わっていなかった。
値段は定価よりも高くネット注文で5000円だった。
今は落ち着いて町のお店で4000円以内で買える。
二台目を買った後、
ネットの動画ではこのバーナーとそっくりなものが半額であるのを知った。
その人は「今のところ性能に変わりはない」と言っていたから、
車内積載用にと半信半疑で注文してみた。
やってきたのは本物そっくりの中国製だった。
あれから数回使ったのだけれど、
足のネジがきかず落ち着きが悪いせいであまり使っていなかった。
先日、久しぶりに大根と豚肉のメスティン料理をしようと、
使ってみたところ、途中で物凄い炎がボンベの口金付近から噴き出した。
慌ててガス缶を抜き取ったのだけど危機一髪の状況だった。
仲間たちと山の宴会でもやっていたら大変なことになっただろう。
今朝、それを捨ててしまおうと思い、
正規品と模造品のそれを並べて比べてみた。
何もかにもが同じ作りなのに、全体にわずかな緩みがある。
それに磁石がくっつく金属が多い。
ヒット商品をすっかり真似てはみても完ぺきではないのだ。
国内製品にはちゃんとした安全性が保障されている。
そうでないと販売は許されない。
使うものが危険を伴うガスだけに、
絶対にこういうものを買ってはいけないのだった。
動画を作る人もじっくり調べてから紹介すべきだ。
何より安物買いの自分を反省している。
さっさと捨ててしまおう。