システムキッチンのグリルのセンサーが壊れたおかげで、
魚を焼く時は昔の魚焼き器を使って焼いている。
直火型の魚焼き器は何軒もお店を回って探したものだ。
その際、必ず底に桜チップを敷いてにわか燻煙をしている。
焼き時間は上下で約20分ほどだ。
お魚やお肉を焼く際はこうしてチップで燻煙すると、
ただ焼くのと比べたら何倍も美味しくなる。
友人たちに差し上げても美味しいと喜んでくれる。
だから、わが家の焼き魚は全て燻製味になる。
でも、燻煙は換気扇をいちばん強くしても、
どうしても煙が部屋に籠ってしまう。
煙が発生してからしばらくすると天井の煙探知機が反応し、
ピーピーと音が鳴り続ける。
今までは寒くても部屋中の窓を開けたり、
探知器を内輪で仰いだりして止めていたけれど、
今回は布で換気扇を覆い煙が広がらないようにやってみた。
すると、煙は少しは部屋に流れても、
探知器が鳴ることはなかった。
どうやらこの方法で焼くことができそうだ。
とはいえ、火を扱うコンロの周りを布で覆うため、
出来上がるまでの20分ほどはずっとそばにいなければならない。
美味しいものを食べるにはこうした苦労が必要なのだ。