友人が泊まりに来るので部屋の大掃除に取り掛かった。
暮れにさぼったからちょうど良い機会だった。
そう思い、少しづつ進めてはいたけれど、
一向にきれいにならないのはどういうわけか。
いつの間にか物置と化した玄関部屋を、
客が泊っても良いようにホテル?のように仕上げたい。
モノをかたずければ部屋の四隅が見える個室なのだから。
何もないって確かに美しい。
人間というものは直前にならないと本格始動できないようで、
結局、前日の今日が勝負の日だった。
朝からトイレや洗面所を磨き、客が開けたら悲劇だけれど、
日用の雑多なものはお風呂場に所狭しと詰め込んだ。
朝から動いているのに結構夕方まで時間がかかった。
おそらくこれは私の性格から来ているのだろう。
綺麗好きな人は毎度毎度整理整頓しているため、
私のようにまとめてしなくて済むのだ。
いわゆるミニマリストって人たちは、
毎日がまるでホテル暮らしのように信じられない環境で生きている。
私はその人たちと比べたら「ゴミ屋敷住人」とでも言えようか。
夕方になってどうにか部屋が整った。
友達が寝る小部屋、皆で食事をするリビング、
ホテルとまではいかないけれどこざっぱりしている。
我ながら満足だ。
さて、客人がお風呂場の扉を間違えて開けたりしないようにと、
神様に祈っておこう。