ガソリンスタンドに寄った時のこと、
若い男女の客にひどく呆れてしまった。
いや、呆れたというよりも心の底から腹が立った。
というのも、その店は国道に面していて敷地がとても狭い。
給油口のあるスペースも4つほどしかなく、
前に客がいただけで不便きわまりないのだ。
私の前で給油を終えたバカでかい3ナンバー車の客は、
女性の方が外に出ていて、男性は運転席にいた。
女性は後ろで待つ軽自動車の私のことなど一向に気にすることもなく、
機械に向かい何やらスマフォをいじくり、
運転者も車を前にずらす気配もなかった。
その間に右側の給油機にはもう2台も車が給油を終えて走って行った。
たまりかねた私だけれど、降りて文句を言うことはできない。
女性はスラリとした体つきで白い上等そうなコートを着ており、
いかにも都会風なおしゃれな出で立ちだった。
やっと済んだのか、ちらっと私の方を一瞥したが、
それは、頭を下げるという行為でとは程遠かった。
私だったら何らかの理由で待たせたとしたら、
頭を下げて申し訳ない気持ちを示すし、
そもそも給油が終わったら、
前に進んで後続の客がスムーズに進めるように配慮する。
セルフサービスのガソリンスタンドでは、
よくこうした配慮のない客に会うけれど今回は最長記録?だった。
私が他の客のことを気にしすぎるのか、
ああいう人の方が普通なのか。
私が短気なおっさんだったら喧嘩になってたかもしれない。
銀行のキャッシュコーナーでも後ろの人を待たせたら、
普通は軽く誤ってから去るものだ。
でも、こうしてひどく待たせても何の挨拶もしない人もいる。
世の中、あまりにも殺伐としている。
他人の気持ちになるということこそ、人間生活の基本だと思う。
その行為があったら、腹立つ心も緩和される。
民族間や国家間の争いが消えないのも、
こうした基本的な思いやりや想像力が欠如しているからにほかならない。