今日は人生初めての日だったなんて

好奇心がある限り心を文字で表すことは大切です。日記を書きます。

隠れキリシタンの海沿いの町へ

2日目 ④

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お墓参りを済ませると、

車で東シナ海沿いの外海(そとめ)へという場所に向かった。

カソリックの布教に努めたド・ロ神父で有名な教会である。

今は天草や五島列島隠れキリシタン関係のものを含めて、

世界遺産になっているようだ。

 

中心地の道路は、

北関東では滅多に出会うことのない路面電車やバスが多く行き交い、

人々の生活の足であり続けている事実に驚く。

おそらくこの地特有の地形がそれら公共交通を支えているのだろう。

ひとり一台の車がないと暮らしが成り立たない地とは大きく異なる。

 

幾つかの山に張り付くような集落や鄙びた漁村を抜け、

青々とした照葉樹林の目立つ山を横切り、外海の集落へ着く。

国道沿いには東シナ海を臨む絶好の場所にこじんまりとした道の駅があった。

どうやら夕日で有名な場所らしく、夕日丘と名付けられている。

 

駐車場から海の方に白い近代的な建物があって、

そこは、この地に縁のあった作家遠藤周作の記念館になっている。

神の存在を問うた彼の代表作『沈黙』の舞台となったからだ。

 

ちょうどお昼時だったので、道の駅で食べ物を買い込むことにする。

隣接のレストランのテーブルに座る時間もなく、

道の駅には特産の蒲鉾などの食べ物が並んでいた。

 

グチやエソを材料にした蒲鉾とレストラン特製の唐揚げを買う。

ご飯は錦糸卵のかかった名物のちらし寿司である。

それらを風を避けて青い海を眺めながら食べる。

 

南の方での台風の影響か、風がいつになく唸り声を上げている。

私の横には兄がいて、リヤシートには姉がいた。

二人とも寡黙に箸を持っている。

 

3人でこうしてドライブするのは初めてのことではないだろうか?

そんな思いで胸がいっぱいになる。

クリスチャンではないが、神に祈りたくなった。

 

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さて、食べ終えたら教会を訪れてみよう。

 

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(写真 出津 しつ教会堂 下は黒崎教会堂)