昨日、ラージヒルを散歩した時、大きな木が何本も根こそぎ倒れていた。
根をむき出しにして地面に倒れる姿は痛々しかった。
嵐が来た後などに数本の木が倒れていることはたまにあるけれど、
昨日の倒れ方は同じ場所に何本も線を描くように倒れていて、
まるで森の中を強烈なつむじ風が走ったように思えた。
それとも山にいる妖怪の仕業か。
昨今の天気は今までの常識と違い、何もかも目を見張ることが多い。
これが、地球規模の温暖化のせいなのかもしれないが、
人智で止めるにはもう手遅れだと言われている。
手遅れだとしたら子供たちにとっては大変な未来が待っていることになる。
ただでさえコロナでの異常な日常に2年近くも苦しめられ、
その終焉も分からず、明るいはずの未来さえも、
更なる天変地異の到来に脅え続けなければならないのか。
そんなことを思いながら帰路を急いでいたら、
稲穂の垂れる田園のあちこちに真っ赤な彼岸花が咲いていた。
毒々しいほどの緋色だ。
あの花は秋の秋分前後には必ず土の中からにゅっと姿を現して人々を驚かす。
決して、春分の日には咲かないのだ。
決まった季節に決まった花が咲くという当たり前であることの幸せ。
季節の花というものは、あらためてそんな気持ちにさせてくれる。
でも、地球には何か抑えがたい力がどこかにあって、
私たちを驚かせているのか。
そうしたら、彼岸花も春に咲くのかもしれない。
どうかこのまま当たり前な日々が続きますようにと心から祈ってしまった。