先日、友達を誘ってそう遠くはない場所にある、
とある入り組んだ岩稜の山を歩いてきた。
そこへ行くには記憶がしっかりとしているけれど、
このところ道を間違えてばかりいるのでナビをつけた。
小一時間ほど車を走らせて林道の脇に駐車した。
そこまでは記憶通りだった。
ところが、そこからの山道が全くと言ってよいほど記憶と違うのだ。
ここには10回以上どころかもっと来ている。
だのに、道に覚えがなかった。
1時間ほど登って岩尾根に着くと、確かによく歩いたコースがあり、
ちょっとしたランドマーク的な岩壁に出た。
景色が素晴らしく写真を撮って歩いたため、
山頂まで4時間もかかった。
同行した友達は「ここは初めて」と言って喜んでいる。
帰りの際は沢の道を下った。
ここも水が透き通っていて静かな良いコースだ。
友人が「こんなところ、初めて。綺麗ね」と一層喜んだ。
時間がかかり過ぎたので、
お昼は尾根で休んでおむすびを一つ食べただけだった。
沢音の涼し気な水のほとりで熱いラーメンを作る。
7時間ほどの山歩きを終え、
その晩、念のために以前の写真の納まっているハードディスクを開いてみた。
すると、この日の山の山頂標識の前で、
友達がしっかりポーズを取って映っているし、
別の日に、下山した沢を上りに使ってもいた。
そのことを連絡すると、「いやぁー、本当?」と驚いていた。
私も友達もかなり忘れっぽくなっている。