どうしても避けられない用があって、
今日は滞在している山間の都下から電車を利用した。
コロナが騒がれ出してからは、
都心を走る電車も地下鉄も利用していない。
神経質過ぎるかもしれないけれど、進んで利用する必要もなかった。
でも、今日は都心の駅で待ち合わせることになっている。
仕方なく都下地域の駅からとはいえ、都心に向かった。
駅へ着くたびに若い人が多く乗り込んできたけれど、
それでも夕方時のせいか、上り電車はのんびり座ることができた。
乗客はほとんどの人がスマフォをいじっている。
ちらっと覗くと漫画のようなものを見ている。
ゲームのような画面を追っている若者もいる。
老人も何やら真剣に画面を見つめている。
マスクをした人々が目だけをぎょろつかせ画面に見入る様子は、
文明社会が始まって初めての光景だろう。
この光景はコロナのせいでますますひどくなった。
コロナウイルスが蔓延する時代にあまりにもマッチしているではないか。
人々はこの指の動く狭い世界に閉じ込められ、
一方コロナは世界中の人々を閉じ込めている。
何という巡りあわせか。
そんなことを思いながら、乗客達を観察していた。