明日は初めての雪の山に行く。
遠い場所なので車ではなく、新幹線や電車を利用する予定だ。
昼下がりに自宅へ戻ってきたので、準備が忙しい。
宿泊施設には仲間がふた月も前から予約を入れていて、
その時は go to travel が使えると宿主が言っていたらしいけれど、
今は使えなくなっているという。
旅のできる余裕のある人たちだけが税金の恩恵を受けられるなんて、
そんなことはあまり 興味のない私である。
コロナの感染者が毎日発表され、その数は増える一方となった。
今日は7882人(東京は2392人)で死者は78人、ともに過去最多である。
そんな中で私は滅多に乗らない電車で遊びに出かけることになる。
大丈夫だろうか。
とはいえ、緊急事態宣言が出されているのか出されていないのか、
大都会だけなのか地方もなのか、
ニュース発表が日によって違うみたいでさっぱり理解できていない。
それに、他の仲間のほとんどが東京からやって来る。
中止の連絡がないので決行されるようだ。
最初の頃は学校も何もかにも休みになって、
とんでもない閉塞感がこの国を襲った。
レインボーブリッジに色がついたりもしていたっけ。
私も用心深く生活し、11月までは一度も電車を利用しなかった。
ところが、感染者はあの頃を大きく上回っているのに、
そのようなパフォーマンス的なものは姿を消し、数にも脅威を抱かなくなった。
医療崩壊を目前にしているのに、慣れとはそういうものだ。
でも、どうしようもない閉塞感は心の隅に張り付いている。
明日からの山旅は強く生きるための旅なのだと言い聞かせよう。
友人たちもそう言っていた。
そんなことを思いながら、忘れ物のないように支度をしている私だ。