今日は仲間と山の中で忘年会をした。
近くに立派な小屋があるけれど、コロナのせいで屋内は自粛し、
日溜りの枯葉の上にシートを敷いてピクニックのような感じだ。
私は数人の仲間と沢に水を汲みに行った。
冬枯れの山は美しく、枯葉がすっぽりと地面を覆っていて迷いそうになる。
でも、どうにか登山道の水場に出て、細いパイプからたっぷりの水を集めた。
この水は明日の朝用とみんなの行動水となる。
まさに命の水である。
宴の場に戻ると、既に温かいキノコ汁が出来上がっていた。
それぞれが持ってきた自慢の料理が皿に並べられ、
コッヘルには湯気の立つ汁がよそおわれた。
今日はお昼の宴会だけれど、
ここにテント村を作るから宴はずっと暗くなるまで続くに違いない。
たらふく食べた後は、明るいうちに今夜の宿を用意する。
それぞれがあちこちにテントを張ると、
辺りは森の中のカラフルなテント村になった。
鮮やかなオレンジやグリーンの色が幾つも森を飾り、
ほれぼれとするほど素敵な光景だ。
木々の間の空が赤い夕焼けで染まり、
まるで映画の1シーンのように見える。
ここは1000メートル以上の山の中、
こんなことひとりではできないけれど、
仲間がいるからちっとも恐くない。
宿が出来上がると小屋でまた第二部が始まり、
私はメスティン(洋式飯盒)で今夜と明日のご飯を炊いた。
重荷に耐えられない私はこれぐらいしか運べない。
明日は小屋に荷物をデポして、軽装で山へ登る。
数年ぶりの岩山だ、さて、どんな日になるだろう。
それよりも今夜はどれほど冷えるだろうか。
登山口から見えた山にはうっすらと雪が積もっていたっけ。
寒さで眠れなかったらどうしよう。