折り畳みピアノを買ってから日々のルーティンが少し変わった。
ヘッドフォンをつけて練習すれば、
電気のピアノだから朝早くても一向に構わない。
そこでこのところは鍵盤に慣れるため、
朝食作りの前に必ずピアノに向かっている。
時間は10分ほどだけれど、手書きで書いた五線譜を見ながら、
一生懸命譜読みしている。
ト音記号なら普通にスラスラ読めるのに、
ヘ音記号は人生初めての経験だから、これがなかなか覚えられない。
どうにか覚えたのはト音記号のドシラソぐらいで、
それはドから下を指折り数えて覚えたのだった。
ト音記号ならドから下はシラソとなるのに、
ヘ音記号でそれを記されていると、
五線譜の中間部のオタマジャクシはまだまだ何の音か分からない。
譜読みは頭の柔らかい子供の頃からやっていれば、
きっとごく自然と読むことができて、
左手も簡単に動かせるのだろう。
年を取ってから楽器に挑戦するのは実に難しい。
まずは子供のための薄い教則本をやっているけれど、
いつになったらこの本をクリアできるのか?
もしかしたら、この本さえ終わらせることはできないのでは?
ふと心配になるけれど、
ピアノが届いた最初の日よりは確かに指も動き、
少しは進歩していると思える。
これはじっくりやるしかない。
いつかヘ音記号をスラスラ読んで、慣れない左手も使って、
初心者用のエリーゼぐらい弾いてみたいと思っているが、
どうなることか。