趣味の会が終わると、友達と待ち合わせてスポーツ公園を歩いてきた。
ここは野球場などがあって、
それらを囲むようにウォーキングやジョギング用のトラック道ができている。
一周すると約4キロで、何周もする人も多い。
午後はなぜか曇り空が一掃され、台風一過のような澄んだ青空が広がった。
まるで秋の始まりみたいで妙な感じだった。
鮮やかな緑色の芝生に挟まれたトラックの歩き心地は良く、
各地で大水害が起こったことも忘れてしまいそうだった。
ただでさえ暗雲たなびくコロナ禍の最中に、
昨日までのルーティンが一瞬で途切れた人たちが今この時、
大勢いるのだった。
今頃は気の遠くなるような後片付けに追われているだろう。
だのに、私はこうして世間話をしながら友達と歩いている。
友達の故郷は被災地に近いが、幸い水害の影響は全くなかったという。
公的施設を借りている趣味の会が解禁されてまだ2回目。
友達とここを散歩をするのも久しぶりのことだ。
かつては日常だったことが今では非日常となっている。
それでも、歩くという不要不急の行為ができる私たちは幸せ者だと思う。
もしも、水害が自分のところだったらこれは夢の範疇となるからだ。
天災でなくてもコロナのような疫病に襲われてもそうだ。
だから、一瞬一瞬を感謝して生きなければならない。
私たちの持ち時間は無限ではないのだ。
そんな話をしながら歩いたので、身を引き締めるウォーキングとなった。
(写真 すぐにボロボロになったMBTシューズ)