ウォーキングの帰りにお風呂に行くのはとても気持ちが良い。
同居人の夫は仕事先でスポーツクラブに寄ってサウナなど入って来るので、
自宅のお風呂を利用するのは私だけがほとんど。
ひとりだとお風呂を沸かすのも手間だし、掃除も大変。
そこで、わざわざお気に入りの場所キッチンヒルに行って坂を上り汗をかき、
帰りにお風呂で汗を流したい。
そのお風呂はヒルから遠くなく、かなり近くに施設も見えている。
なのに、そこに行くのに立体のバイパスを2度ほど越えたりするので、
ナビに任せるとかなり遠回りしていくことになり、
途中で気が変わって行きたくなくなったりする。
でも、今日は受け付けの人に「あるだろうはずの下道」を聞くつもりで走った。
そのお風呂は近隣の人たちが利用する格安の施設だが、
私のようなよそ者でもお金をいくばくか払えば気持ちよく入館できる。
ちなみに200円程度だ。
受付で私の町までの近道を教えて欲しいと頼むと、
口で説明するのは難しいから、
帰る時までに詳しい地図を用意しておくとのことだった。
何て親切なんだろう。
やはり、田舎っていいなあとこんな時強く感じる。
小さな風呂場には地元の人たちが4人ほど入っていた。
皆さん、顔見知りなのか必ず挨拶をしているのもアットホームで良い。
私ももちろん挨拶をした。
お湯の温度は私好みの熱さで気持ち良かった。
湯は循環ではなくかけ流しだからなおさらだ。
念のために道を尋ねてみると、
皆さんがとても丁寧に下道を教えてくれた。
どうやら私のナビは何倍も遠く誘導するみたいだった。
ただ高架に合流する道が分かりにくく、
言葉だけでは説明するには複雑だという。
ドライヤーで髪を乾かし、
吹き出てくる汗が収まると「お先に」と礼を言い、帰り支度をした。
受付では先ほどの高年の係の男性が約束通り、
付近の地図をカラーコピーしてくれていた。
高架に合流する地点の複雑な回り方は、
別紙にわざわざ手書きで書いてくれている。
それを指さしながら懇切丁寧に教えてもらった。
私は有難うと何度も頭を下げ建物を出た。
来た道に戻らず言われた通りにトンネルを抜け、
確かに一度間違ったけれど手書きの地図を見直し、
無事近道に乗ることができた。
あんなにぐるりと回って来たのに、
すぐ近くにお風呂があったのだ。
こんなに近いのなら毎回寄ることができるではないか。
念のために距離を測ってみたらナビでは8キロ、
現地の人の教えてくれた道ではたったの2キロほどだと思えた。
でも、ナビはどうして遠回りさせるのだろう。
「近道」と設定すれば良いのだろうか。