人にはそれぞれ得意分野がある。
得意分野、すなわち好きなことだ。
今日行ったバザールは、
その好きなことをしている作家さん達が数人集まり、
彼らが作ったものを売っていた。
自分で作るということは、
買う者にとっては一つしかないオリジナルに触れることになる。
手づくりのものは量産品にない「思い」が込められている。
思いとは誠意に置き換えても良い。
ただ売ってお金にして利益にするだけでなく、
思いを込めたものを相手に伝えたいという誠意。
その結果がお金だろう。
実に根源的な商いだ。
売り手は苦労して作った自分の作品をこよなく愛しているから、
作品の説明を製造の過程から熱弁する。
買い手は自分が手にしたモノに対して理解を深める。
スーパーの棚からレジへ運ぶ量産品とは一味も二味も違うオリジナル。
それらを手にするのは、ちょっと贅沢だと思う。
でも、たまの贅沢をしないと、
モノ本来が持つ完成の物語に触れることはない。
ところで、私は好きなことは多いのに、
何一つこうして売るモノはない。