人生の節目節目のプレゼントに私たちはよくモノを頂いた。
子供の頃なら靴とか文房具、大人になったらちよっと高級なモノなど。
それらには素敵なグラスやコーヒーカップもあったっけ。
もらった時の感激や喜びは今も忘れていない。
モノがなかった時代はそうした形ある贈り物は嬉しかったけれど、
残念ながら今の時代は周りがモノに溢れ、
捨てるのに困っているぐらいだ。
そのせいかあまり喜ばれないので、
最近の贈答品は食べ物がほとんどになっている。
近頃の私は家族にはお金をプレゼントすることにしている。
夢はないけれど、それで好きなものを買うことができるし、
滅多に行けないお店で食事をすることもできるだろう。
モノだったら好き嫌いもあるし、かえって迷惑になることが多い。
そう思うと、何か災害があった時、
モノを送るということは迷惑をかけることになる場合もあることが分かる。
災害地に多くの服が送られ山積みされて困っているとか、
助け合いはなるべくお金でしてほしいとか。
前にそんなニュースを聞いたことがある。
モノを送って何らかの役に立ってほしいと思うのは素晴らしいことだけれど、
時代は変わってしまった。
私もお店を回ってプレゼントの品を探すより、
封筒に手紙を添えた現金を入れてしまうようになったのだ。
何だか殺伐としているけれど、これが現実だ。
でも、昨今の燃料高騰がモノ不足を引き起こすことになるかもしれない。
そのうちまたパラダイムが変わる日がやってくるのか。
世界を見極めるのはとてもとても難しい。