大型の台風が来ている。
これまでの人生で経験したことのない大型の台風らしい。
ここは大きな河川のある平地だ、浸水したらどうしよう。
でも、外はあかあかと晴れているし、
嵐の気配など微塵もなかった。
朝から少し身体が元に戻ったので、
友人との趣味の会に参加してきた。
彼らはすぐ近くの公民館に一家で非難するという。
明日朝から荷物を運ぶと息巻いていた。
念のための自主避難というのだ。
別に避難勧告が出てもいないのにと、
私はたいそう驚いて笑ってしまった。
テレビもラジオも台風一色だった。
それほどの稀有な台風らしい。
私も会合の帰りに買い物をした。
停電になったら生ものはダメになるからと、
知らない買い物客の意見を聞き、
缶詰やラーメンを買った。
スーパーも台風を見据えてか、
カップラーメンのコーナーが特別に大きく作られていた。
ごった返すレジを終えて外に出ると、
大雨が降りだした。
時間は午後一時、かなりの大降りだ。
慌ててスーパーで大きな段ボールを貰い、
それを頭からかぶって走って車に戻った。
さあ、いよいよ本格的な雨が始まった。
台風襲来だ。