隣市のショッピングモールに新しく魚屋が開店した。
そこは、道の駅のような感じで、
お魚以外にもお米やご当地青果、それに精肉も扱っている。
ここも他店と同様にコロナ対策がしてあったが、
コロナ後の開店なので店内はかなり工夫が凝らされていた。
まずは入り口と出口が違い、商品選びも反時計回りになっている。
もちろん足踏み式のアルコール消毒器も両方に置いてある。
買い物客がなるだけウロウロしないようにか、
通路も対面通行できないように細くなっていた。
レジはもちろんのこと、
床にソーシャルディスタンスマークが長く幾つも貼られてある。
コロナが広がってからの店舗対策ではないから、
きっとかなり合理的に設計されているのだと思う。
以前の感じが好きな私は、
コロナ対策がお店の活況を阻止している感じがしてならない。
買い物をする時、大体があちこちうろついて欲しいものを決める。
人間というものはそんなに計画的でもなく理知的でもない。
特にお得なものを手に入れ、買い物かごに入れるまでには、
商品の前で戸惑ったり、また初めに戻ったりの儀式が必要だ。
私も友人とふたりで店内をフラフラとぶらついてしまった。
店は閉店近かったため人も少なかったから良かったけれど、
昼間はごった返すと、産地から派遣されたという店員さんが言っていた。
魚を買って、また入り口に戻ったら小箱に半額になった梨が1個あった。
掌に余るほどの大きさで、ほっぺに小さな傷がある。
400円也→200円也、これは断然お得じゃないか。
今年は梨が高くて手が出せなかったから嬉しかった。
この半額の梨は、ちよっと高すぎる魚の代償としては十分だった。
買い物とはそういうものである。