昨日は久しぶりに遠くに住む友人と会食をした。
その友人とはただ食事をして話をするだけではなく、
いつも長い散歩をすることにしている。
身体を使った後のお酒は何よりも身に沁みるからだ。
散歩と言うより山間部を縦走したので、
山歩きと言った方が良いのかも知れないが、
まあ大した距離ではないから散歩という表現があっている。
私は車で行き、お昼過ぎに駅で待ち合わせた。
町の由緒ある寺に車を置き、散歩コースの山に分け入り、
これまた隠れた名所と言うべき一筋の水の落ちる滝を訪れた。
私は何度も来ている場所だったけれど、
友人は初めてだったらしく、そのことがとても嬉しかった。
人を初めての場所へ案内するのは気分がいい。
4時間ほど歩き、何度か訪れたことのあるちょっとしゃれた和食屋へ行った。
ところが、なぜかその店は臨時休業の札が下がっていた。
そこで、何軒か食べ物屋を探し、
駅前の居酒屋が営業していたのでそこに入った。
カウンターの客はどうやら常連ばかりで地元感で溢れていた。
それでも、私たちのような観光客?も居心地は良かった。
料理もおいしく、値段もお手頃だったから得した気分になった。
当初行く予定だった店が閉まっていたため、
仕方なく寄ったお店だったけれど、
そのことが返って新しい経験を作ってくれた。
お店一つにしても、こうして色んな世界があるのだなあと思うと、
人間ひとりの体験などあまり大したことではないとあらためて思うのだった。