今日はとても寒い。
朝の外の気温はマイナスにならなかったけれど、
午前には少しだけ初雪が降った。
お日様が一度も出ずに寒いままで、
真冬は太陽がないと地球は暗黒って感じがしてならない。
部屋の温度も9度程度でいつもより相当低く、久しぶりの真冬に舞い戻ったようだ。
足が冷えるのでタイツ2枚とズボンを2枚と、合わせて四枚も重ね着していたけれど、
ふくら雀で動きにくくなって、登山用のダウンズボンを取り出して着かえてみた。
登山用のダウンは高価な極寒仕立てのなかなかの優れもので、
ズボンを2枚脱いでもポカポカと暖かい。
ついでに3枚重ねしていた靴下も1枚だけにして、外履き用のブーツを履いてみた。
部屋でブーツとは変だけれど一度も外で履いたことはないから、
真冬のスリッパ感覚で使っているものだ。
雪用のブーツはこれもまた優れもので、
机にずっと向かっていても冷たさを感じず快適そのもの。
歩くとコッ、コッと音がして、
まるで19世紀あたりのロシア人みたいで笑ってしまう。
ドフトエフスキーの「罪と罰」の主人公ラスコーリニコフを思い出した。
その頃はダウンなどなかったから寒かったと思う。
そういえばフジコ・ヘミングも暖房のないドイツのアパートで耳を悪くしたのだ。
かれらと比べると9度なんて話にならない暖かさかもしれない。
わが家は気密性が高いので、暖房するとすぐに過ごしやすくなる。
朝晩は一時間ほど石油ストーブやファンヒーターをつけても、
ひとりの時はこうして服装で調節して充分に過ごすことが出来る。
重ね着が面倒な分だけ、地球の限りあるエネルギーは消耗しない。
思えば消費しない2、3年分で最高品質の防寒具が買える。
だから、今身に着けている優れものは過去の省エネの賜物ってわけだ。
そう思えるからエコライフは楽しい。