都会から遊びに来た友達を近くの自然公園に案内した。
そこには大きな湖もあれば森の道もある。
私のお気に入りの散歩コースだ。
去年見つけたテイクアウト屋さんでお昼を注文して、
改札口から出てきた友達を乗せた。
予定の時間にアツアツのお昼を受け取り、
後部座席を工夫したテーブルに並べ、
足を伸ばして車内飯とした。
窓ガラスの向こうには青い空と黒々とした森しか見えず、
車を止めた駐車場は空きがないほど込んでいるのにまるで別世界に感じる。
アウトドアでの食事は新鮮だ。
都会に移った友達は車を捨てたため、こんな体験は滅多にないからと喜んだ。
お気に入りのお店のランチも美味しいと言ってくれたので、
私も招き甲斐があり嬉しかった。
腹ごしらえの後は散歩にかかる。
友達はスマホに入れた万歩計をスタートさせた。
公園には珍しい冬鳥がたくさん飛来していて、
途中で何度も望遠鏡を取り出して覗いた。
おかげで長い一周コースも飽きずに歩くことが出来た。
駐車場に戻ると、友達が「1万歩越えた」と満足そうにスマホを見た。
それから、家に寄ってコーヒーを飲んでもらい、
「また来てね」と駅まで送った。
たった四時間の滞在だったけれど、
都会暮らしの友達にとって、癒しの時間になったようで嬉しかった。