昨日の祭日のこと。
たまに行く水辺の広がる散歩コースに出かけた。
自然に囲まれた遊歩道をひとりで歩いていると、
カップルや家族連れが次々と歩いてきた。
お休みのせいかいつもの何倍もの人が散歩していた。
こんなに多くの人たちと会うのになぜか誰一人挨拶をしない。
寒いせいかすっぽりと帽子をかぶり、
マスクをして表情がないせいかなおさら気味が悪い。
山ならばどんな人も行き会うと必ず目を合わせて挨拶をする。
時には情報の交換もしたりする。
小さな子も喜んで挨拶する。
だのに、ここは何だ?
若い母親も父親も子供には話しているが、
まるで自分たちしかいないように他者を気にしない。
小さな子も親がそうだから、会う人に挨拶などするわけがない。
私は自分から挨拶するようになるべく心がけているが、
なぜかこの時は一度も声をかけなかった。
いや、声をかけられないほど、会う人たちがかたくなだった。
それとも私がかたくなに映ったのだろうか。
お休みの公園には別物の人々が集まるみたいだ。
そうとしか思えない。
昨日は茜色に輝く夕暮れの水面に救われた私だった。