昔ながらの魚焼き器の底に桜チップを置いて焼けば、
材料がいぶされ燻製ができることを発見し、
それ以来毎日のようにお肉や魚を燻煙している。
アウトドア店では一握りいくらの世界だけれど、
わが家には桜のチップが米袋いっぱいあるし、
惜しみなく使うことができる。
最初に試したのは米麹に漬けておいた鶏手羽だった。
単に油で焼くのと比べると深い味になり、とても美味しかった。
次には鮭、シシャモ、殻付きのホタテの稚貝などなど。
以前はわざわざ燻煙器を作り庭でやっていたのだけれど、
これなら近隣の苦情も気にせずに済む。
桜のチップから煙が出るのはわずかな時間なのに、
燻煙度?が高いのには驚いた。
勝手に想像すると、まだ人が狩猟生活で火を知らなかった頃、
自然発生した森の火災で獲物の動物が焼け、
燻製の味を知ったのではないか。
当時の火というと当然ながら原生林の木だから、
火を入れるとどうしても燻煙されてしまう。
生肉だとすぐに腐るし保存ができない。
それと比べ燻煙された肉はかなり長くとって置くことができる。
まさに一石二鳥だ。
薄っぺらな魚焼き器だけれど、
今度は少し長い時間燻煙するベーコンに挑戦しようと思っている。