昨夜も調理の最中、突然雷雨が襲ってきた。
昨日の経験があるのでタープにしたフライシートをピンと広げ、
その下で雨がかからぬようどうにか炭の残りで火をおこしてもらう。
食事はキャンプ定番のカレーライス。
持ってきた大きな薪は濡れて使えないので、
わずかに残ったカセットボンベを使うことになった。
ところが、持ってきたボンベは使いかけのもので二本とも残りわずかだった。
これでは朝のコーヒーや食事が心配だ。
挨拶を交わしたお隣さんがとても親切な方で、
私たちのために登山用ボンベとバーナーを貸してくださった。
バーナーは返せてもボンベのガスは返せないけれど、
遠慮なく熱湯を2本分作らせてもらった。
気恥ずかしさを胸にしまい、
甘えついでにワインオープナーも拝借し、とてもお世話になった。
お礼にワインを持って行ったのだけれど、
「もう飲み終わったから」と固く遠慮された。
何て素敵な方たちなのだろう、私も見習わなくてはと強く思った。
山を歩いていると見ず知らずの人に世話になることがよくある。
道を間違えて車に乗せてもらったり、一緒に歩いてもらったり、
コーヒーをご馳走になったりもする。
それらの体験はいつまでも心に残っている。
キャンプ場でも助けを求めれば、
きっと大部分の人が力になってくれると思う。
自然の中では人はより心が広くなって、
下界にいる時よりも人間らしくなるに違いない。
そう信じたい。
今回のファミキャンは急に実行することになったため、
色々不備が多くお隣さんたちに助けられてどうにか成功したと思う。
今回の体験もきっと心に強く刻まれることだろう。
さて、市内へ下りたら温泉へ入ろう。