昨夜は一度目が覚めてからというもの寝付けなかった。
夜中に目が覚めるのはほとんど毎日のことで慣れてはいる。
たいがいが悶々として横になっている内に眠りに落ちる。
深くはないけれどどうにか眠っている。
でも、目が覚めた時、時刻を知ってしまうと絶対と言ってよいほど、
朝まで不眠に苦しむ。
わたしは不眠症に違いない。
昨夜、一度目が覚めて寝付けなかったのは、
枕元に置いたテレビのスイッチを入れたせいだった。
時計はなくても何となく時間が分かるので、
今朝はきっと4時頃だろうと思った。
ところが、公共放送が番組を流しているではないか。
音楽が流れ、一曲一曲それにまつわる人々のドラマが解説されていた。
なぜかいつも表示されるはずの時刻が映っていない。
スマフォに触れると、3時前の時刻表示になっていてショックだった。
9時に寝たのだから6時間は眠っているので、
睡眠時間の少ない人にとってはどうということはないのだけれど、
眠りの浅い私には最悪のパターンだ。
画面に流れる歌を聴いていると、ますます眼が冴えてきて、
自分自身がいかに歌と無縁になったのかを実感した。
若い人が紹介する曲を殆ど全部知らないのである。
そんな中でロック歌手らしい人のバラードが静かに流れた時は、
とても癒されそうな気分になった。
交響曲などは心を奮い立たせるものが多いけれど、
静かに語るように流れる歌に心を動かされた。
今日は震災から11年目の記念日なのである。
歌を探してじっくり聴こうと思い、
暗い中で曲名をメモに取った。